GUMKA工房記

模型の企画・設計と資料同人誌の販売をやっている「GUMKAミニチュア」の備忘録を兼ねたブログです。雨が降ると電車が止まるJR武蔵野線の新松戸と南流山駅の中間辺りに事務所はあります。近所に素材や塗料が揃う模型店がありません。最近、昔からやっている本屋が閉店しました。

カテゴリ: スズキ GSX250E

 台風が通り過ぎた翌日、買い物に出たついでに、その辺を一回り。台風の後は道路が通行止めになっていたり、路上に落下物があったりするので、小回りが利くバイクが便利です。


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 不幸中の幸いで自宅周辺は大きな被害もなく、折れた枝や飛ばされた看板などが路上にあった程度でした。

 

 小さなことですが、エンジンのカムカバーをノーマルの鍛造メッキ部品から後期のKATANAに使われている鋳造のペイントのものに変更しました。


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 「あのメッキが80年代を感じられて良いんだ」と言う意見もありますが、私は昔から好きになれず。たまたまネットオークションで安価だったので落札し、交換しました。

 9月も終わろうとしているのに、まだ暑い日が続いていますが、カレンダー上は夏も終わったので久々にGSXに乗ろうとガレージから出しました。


 スターターボタンを押すと、セルモーターは回るものの、苦しそうな音を出しエンジンが掛かりません。これはバッテリーだなと思い、電圧を測ってみると11.6Vで微妙に12Vに届かず。これじゃ、あんな情けない音になるわな。


仕方ないので、乗るのは中止してバッテリーの充電をしましょう。


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 最後に乗ったのいつだったかな?と思い出すと、今年の6月上旬ですから、3か月以上、放置していました。これじゃ、バッテリーも放電します。


 昔、250ssで真夏にパーコレーションを経験し、不動になったバイクのキャブレターが冷えるのを待った経験が幾度かあるので、気温が30℃を越す季節は、どうしても空冷&キャブレターのバイクには乗らなくなります。やはりマメに動かさないと機械はダメですね。

 

 
 今週の月曜日は、昼間の気温が19℃という暖かさだったので、やらなきゃならんこともあったけど、我慢できずGSXで出掛けました。
 
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 定番の松戸~流山周遊コースを走った後、適当に流していて見つけた川の土手で、景色を眺めながら、小一時間ほど、ぼーっとしてました。
 
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 そろそろ帰ろうかとバイクに戻ると、自転車で通りかかった背の高い男性が話しかけてきました。俳優の笹野高史さんに似た顔立ちで、年齢も60代後半くらい?に見えます。
 
「懐かしいな。スズキのGSXだろ?俺、昔ホンダのCB250Nに乗っていたんだよ。重くて遅いバイクでさぁ、知ってる?青いヤツ?」
 
 もちろん、知っていますとも。しばらく、80年代バイクの話をしているうちに、バイク雑誌から、当時のTV番組やアイドルに話題は広がります。
 
 この人、私より10歳くらい上なのに、やけに時代が合うなと思っていたら、向こうも同じことを感じたようで「アンタ、たぶん、俺と歳が近い兄さんか姉さん、いるだろう?」と尋ねてきたので「昭和何年の生まれですか?」と聞くと、意外にも同い年であることが判明(笑)
 
 向こうは私を年下だと思っており、私は60代後半だと思っていたと話すと二人で大笑い。まあ、この年齢で、若く見られるというのはありがたい事です。
 
「いや、自分でも見た目が老けているとわかっているんだよ。性格が自分でも嫌になるくらい天邪鬼で、行けと言われれば行かないし、止めろと言われたらやっちゃうしで、しないでいい苦労ばっかりしてきたからね」
 
「やっと、この歳になって人の言うことを聞くようになったけど、10年遅かったな」
 
「若い頃の自分に言ってやりたいことが沢山あるよ」
 
 掻い摘んで話してくれた半生は、なるほどな、という内容でした。「いいもの見せてもらったよ」と自転車こいで帰って行きましたが、私もいろんな事を考えさせてもらいました。
 
 


 エンジンオイルも交換し、新品タイヤの皮むきも兼ねて、定番の周回コースを走っていると「ザー」という異音がフロント辺りから聞こえます。幾度か止まって各部を点検するも異常なし。

 そのまま、ゆっくり走っていたら「キュルキュルキュル」と聞き覚えのある音に変わったので、メーター軸のオイル切れと判明。異音がしたのはスピードメーターで、すぐにメーターケーブルを外して帰宅し、以前、CB400LCでもお世話になった日本計器サービスに電話を。

「車種と年式は?スズキのGSX250E 1981年型?え~っと、横長の箱にスピードメータータコメーターが入っている奴かな?

「最近、GS400とかGT380、GSX250Eは多いよ。スズキに限らずホンダのホークやGB250、CB250RS、カワサキのZ400FXやZ400LTD 、ヤマハのRZ250やXJ400なんかも修理依頼がきているよ。1970年代から80年代の国産バイクは、みんなメーター軸のオイルが切れる時期なんだよ。だって、もう製造されてから35年以上も経つんだよ」

「GSXならメーターケースごと送ってよ。こっちでバラすから。調子悪いのはスピードメーターの方?でもタコメーターだって同時期に製造されているんだから、オイル切れは時間の問題だよ。え?アイドリングで針がプルプルしてる?それ前兆だよ。どうせメーターケース開けるんだから、一緒にOHやっておく?」

てなやりとりがあって、メーターケース丸ごと送って両方OHしてもらうことにしました。GSXの場合、メーターケースから出てる配線が長くて、メインハーネスとのコネクト部がタンクの下にあり、さらにライトに干渉してメーターの固定ボルトにスパナが当てられないので、タンクとライトを外さねばなりません。

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 5年前、CB400LCのメーターを依頼したときは、OH代がメーター1個6000円で「日本計器サービスは神だな~」と感動しましたが、数年前から12000円(税別)に値上げしたそうです。それでもタコメータースピードメーターのOHで50000円とか請求してくる某店よりはまだ安いです。(最近は両方OHして80000円という素敵なお店もあります) 一週間後、修理が終わって戻ってきました。「文字盤も色抜けしてないし、すごく状態がいいよね」と褒めてもらい、ちょっと嬉しかったですね。


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 さっそく取り付けてテストを。


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 当然、異音もしなければ、タコメーターの針のプルプルもなくなりました。GT380乗りのタケベ・スズキさんに顛末をメールしたら、すでに、ここ2年で3台のバイクのメーターOHを日本計器サービスに依頼したそうです。

「GSX250Eでスターターリレー、メーター軸のオイル切れと来たなら、次はレギュレーターが死ぬから、早めに手配した方がいいぞ」

「うちの界隈(福島県内陸部)でGS400に乗ってる知り合いが、ヘッドライトが急に明るくなって、ウインカーも明るく点滅して絶好調っす!ワックスしてやったからバイクが感謝しているっす!とか能天気に喜んでいる馬鹿がいて、それ単にレギュレーターが死にかけているだけ。すぐ交換しないと過電流で、電球がみんな飛んで、バッテリーから泡が出て最悪、ハーネス全交換と電装系全滅だぞと教えたけど、ヘラヘラ笑っているだけだったから、もうどうなったか知らん」

レギュレーターの純正品は25000円もするので社外品を使っているそうですが、あんまり安いものは、やはりダメだそうで、古いバイクは何かとお金が掛かりますね(泣)


 以前、フロントブレーキの引きずり修理をしたとき、ブレーキパッドに装着される薄い金属製のブレーキシムが見事な錆&表面塗装の朽ちっぷりでして。さっそく、純正部品を発注しました。

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 右の二個穴が新しい部品です。後継のGSX250E KATANAから同一部品番号で形状変更されたそうです。ブレーキシムはブレーキピストンとブレーキパッドの間に入る部品で「付けなくても問題ない」という方もいますが、ここはメーカーの意向を尊重しました。


 ついでにエンジンオイルの交換も。最後にオイル交換をしたのは、バイクが不動になる前の2016年だったので、2年間そのままでした。

 
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 バイクが不動だったので、見た目は、それほど汚れていませんが、2年の間に劣化しているのは間違いありません。


 今は園芸農家に転職した元バイク整備士のIさんが「古いバイクは安物でいいから、オイルだけはマメに変えろ。エンジンの耐用年数が全然違うから」と口癖のように言っておりました。

 
 


 GSX250Eのタイヤは納車時にバイク店が新品交換してくれたブリジストンのBT45でした。

 GSX250Eのキャストホイールはチューブ専用なので、チューブレス(TL)のBT45にチューブを入れて履かせおり「なんかパターンが今風すぎだよね」と思ったものの、そのまま乗っていましたが、さすがに6年目ともなると寿命が。

 そろそろ交換かな?と思っていたら、車種指定タイヤとなっていたダンロップのF11とK527のチューブ仕様(WT)が生産中止になったという噂を聞きました。

 ダンロップのホームページで確認すると、確かに掲載されているのは、どちらもチューブレス(TL)のみで、F11に至ってはTLでさえ「数に限りがあります」の注記付きなので、どうやら型番そのものが廃止されるみたいです。

 バイクタイヤを売っている店で、自宅から一番近い二輪館に行って確認すると、まだ、どちらもチューブタイヤ(WT)のメーカー在庫が残っており、手配可能ということで即発注。2日ほどで入荷しました。猛者な方は自分で交換しますが、さすがにそんな度胸と器具がないので、タイヤ交換と古タイヤの処分を依頼しました。交換後、タイヤの皮むきを兼ねて近所を流します。
 
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 BT45もタイヤ性能は悪くなかったですが、やはり、80年代のバイクにはこのパターンが似合いますね。さすが車種指定タイヤです。昔、ダンロップ F11とK527はグリップが良くなく、特にリアがすべり易いと言われてましたが、最近はゴムの材質が変わり改善されたそうです。

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 次回の交換のときは、もう前後輪ともチューブ仕様はもちろん、F11は消えてK527も生産されているか微妙ですね。前後TT100になるのかな?

 

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