GUMKA工房記

模型の企画・設計と資料同人誌の販売をやっている「GUMKAミニチュア」の備忘録を兼ねたブログです。雨が降ると電車が止まるJR武蔵野線の新松戸と南流山駅の中間辺りに事務所はあります。近所に素材や塗料が揃う模型店がありません。最近、昔からやっている本屋が閉店しました。

カテゴリ: 1/35 マークB中戦車


 パンツァーショップのマークB中戦車の塗装を始めました。

 まずは履帯から。基本色はクレオスのラッカー系のNATOブラックを吹付け塗装して、そこにタミヤアクリルのレッドブラウン、バフ、フラットアース、クレオスのウェザリングペーストのマッドイエローを毛先の傷んだ筆で擦り込み、それっぽく見えるようにしました。

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 塗装はイギリス軍ではなく、ロシア内戦で実戦運用された赤軍にするつもりです。

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 まずは下地塗装から。蔭になる部分に履帯と同じくNATOブラックをハンドピースでライン入れ。

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 赤軍のマークBはアルハンゲリスクでイギリス軍から鹵獲して間もない頃の単色塗装、1920年にモスクワに運ばれて整備された後の二色迷彩、その後の冬季白色迷彩がありますが、今回は二色迷彩にします。迷彩色は濃淡のグリーンですが、まず下地となる明るいグリーンをクレオスの312にグレーを混色して作りました。
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 この後の作業で、銃塔と車体前部に赤星の識別マークを入れて、もう一色のグリーンを塗るのですが識別マークが悩みの種です。

 


 パンツァーショップのマークB中戦車、全ての工作が終了です。とりあえずタミヤのマークIV用の履帯を付けてみました。

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 昨年秋、台風の夜に事務所で不寝番をすることになり、暇潰しに作り始めたのがきっかけでした。SNSや海外の模型サイトでも、まず完成品を見ない製品なので一抹の不安はありましたが、いざ組み始めてみると、案の定、アレな内容でした。

 そもそも、このキットのパッケージ写真はキットの完成品ではなく、スクラッチビルド作品でプロポーションがキットとは異なっています。ただ、機関室のレイアウトなどは酷似しているので、おそらく原型師は実車写真ではなく、このスクラッチビルド作品を見て原型を作り、しかも完全コピーではなく「俺設定」&「俺ディフォルメ」を入れたんだと思います。

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 製作途中では全体形状やリベット位置、細部ディテールなど、いろいろ気になりましたが、いざ形にしてサフェーサーを吹くと「あれ?意外とマークBしている」でした。
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 外観のアクが強い戦車は模型的に有利かつ、サフェーサーの魔法ですね。
これから、のんびりと塗装したいと思います。


 パンツァーショップのマークB中戦車ですが、機関室上面のエンジンヘッドカバーの作業が終わったので排気管とマフラーへ。

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 機関室を丸々作り直したので、キットの排気管は使えなくなったのですが、そもそも細めで切って繋ぐなどの加工流用は不可。マフラーも直径が小さく、車体への固定方法も実車と異なり、型ずれもあったので、結局、どっちもプラパイプとプラ棒で新規製作しました。

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 ここまできたら、あとは細部工作だけです。

 


 製作途中ですが、マークB中戦車の機関室上面のエンジンヘッドカバーです。キットのパーツは個々のディテールは「なんとなく、こういう物がこの辺にある」になっていますが、全体的に見ると全く別物で丸々、新造です。

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 実車の資料の少なさは認めます。ひょっとしたら、パンツァーショップの原型師も彼なりの努力をしたのかもしれません。でもね、どこをどう見たら、こういう形になるのかな?

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 1/8 新垣結衣のフィギュアを買ったら、ヘッドが野沢直子だったレベルの事故です。ちゃんとパッケージタイトルどおり新垣結衣で作って欲しい。似せる努力をしてくれと私は言いたい。


 マークB中戦車の銃塔側面には前面に2個、左右と後面に各1個ずつ貼視スリットがあります。でもキットは

「へへへへ、Pカッターでフリーな気分で罫書いたぜ~♪」

みたいなヘロヘロモールドで位置は適当、長さもバラバラ。左側面なんか1個のはずなのに何をどう勘違いしたのか2個モールドがありました。これは全部パテ埋めしてモールドし直しです。

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 スリットを加工する前に銃塔にサフェーサーを吹いたら、レジンの表面に歪みやヒケがあったのでパテ埋めを。この手の薄いパーツのキットは、こういう微妙な変形が、たまにあります。

 
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キットの銃塔ハッチは、なぜか形状も位置も変だったうえに、上面装甲板もレジンが変形して窪んでいたので、モールドを落としてパテ埋め後、プラ板で新造しました。

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  マークBの銃塔ハッチは把手やレバーなど一切なく、外から開けるときはどうするんだ?と不思議でしたが乗降は車体左右側面のドアから行い、ハッチは車長が外を見るときに内側からしか開けないので不要だと気付きました。同様の理由からホイペット中戦車のハッチにも把手がありません。

 

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