先週の金曜日、電話が鳴ったので、受話器をとると、いきなりどなり声で
「おい!どうなってんだよ!」
声の感じから50代位?の男性です。いきなり喧嘩腰、しかも、フルスロットルとは穏やかでありません。
「お前のとこのキングタイガー用エッチング、キットに合わないんだよ!」
キングタイガーのエッチングは、ドラゴンモデルズの製品に合わせて、ポルシェ砲塔用とヘンシェル砲塔用の二種類を出しました。
今では絶対に考えられませんが、十数年前まではAFVプラモデルが売れまくっていた上に、まだ中国の金型代も安価だったので、ドラゴンはキングタイガーの金型を複数組製作して量産対応していました。近年、ポルシェ砲塔とヘンシェル砲塔を各1組づつロシアに売却したので、うちのエッチングは自動的にズヴェズダにも対応となりました。
ポルシェ用もヘンシェル用も吸排気グリルのメッシュは同じですが、機関室上面と砲塔下部の隙間に爆発物の投入を防止するためのメッシュは、面積や形状が異なっており、最初はポルシェ用とヘンシェル用を間違って買って、そこが合わないので怒っているんだと思いました。
電話口で罵詈雑言まくし立ては続いていましたが、まずは確認からと思い、やや落ち着いた頃合いを見計らって、今、お作りになっているキットはドラゴンですか?それともズヴェズダですか?と尋ねると癇に障ったのか再び怒りMAXに。
「ふざけんなよ!タミヤに決まってんだろうが!何、責任逃れしてんだよ!」
おいおい!そもそも、そこからの勘違いかよ~!
本人は自分の勘違いに微塵も気付く様子なく、吠え続けます。
「製造者責任って知ってんだろが!メーカーというのはな★xφ#○%▲&;@」
「申し訳ありませんが、パッケージの袋はありますか?」
パッケージに適合キットを記載したシールが貼られています。
「そんなモン、捨てたよ!今はエコで、俺は意識が高いんで●v$&☆K#%▽」
「それでは、説明書は御持ちですか?」
「目の前にあるよ!お前、俺を馬鹿にしているのか☆#?/■%&*@~◎」
「説明書の上の部分に品番があると思うのですが何番ですか?」
「T-11だよ!」(ポルシェ砲塔用の品番)
「品番の右横に適合キットが書いてあるのですが、わかりますか?」
説明書のヘッダーには品番と「for Dragon's King Tiger」と書いてあります。
「……」
急に黙ったと思ったら、いきなり電話が切れました。ようやく自分の間違いに気付いたみたいです。散々、人を詰りまくったんだから「すいません」とか「失礼しました」くらい言って欲しかったですけどね。
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