GUMKA工房記

模型の企画・設計と資料同人誌の販売をやっている「GUMKAミニチュア」の備忘録を兼ねたブログです。雨が降ると電車が止まるJR武蔵野線の新松戸と南流山駅の中間辺りに事務所はあります。近所に素材や塗料が揃う模型店がありません。最近、昔からやっている本屋が閉店しました。

2020年07月


 2003年の4月に取材でドイツに行ったときの出来事です。取材先の戦車博物館があるムンスターは小さな田舎町。それなりに観光にも力は入れている様子でしたが、近隣都市のハンブルクで見たような大勢の日本人観光客も、この街では一人もおらず。


 駅に置いてあった市のパンフレットによれば、観光資源が戦車博物館と古い水車小屋、街のそこかしこに置かれた彫刻でしたから、普通の日本人観光客は、まず来ませんね。おまけにパンフレットの水車小屋の写真は上手に撮影して、歴史的貴重感を演出していましたが実物は普通でした。

 滞在3日目の話です。目的の取材は、ほぼ終わっていたのですが、この日も同行者の五十嵐さんと岡田さんは個人的な興味と将来の仕事になるかもしれないアイテムの下調べで、朝から戦車博物館に行きました。私は家族や友人への土産を買いたかったし、本屋にも行きたかったので別行動で街の中心部へと向かい、午後からは観光を兼ねて街外れまで散歩をしました。

 小さい街なので、中心部から2030分も歩けば草原です。農家や森、川などの風景を撮っていると、自転車に乗った5~6人のいたずら盛りの子供たち(10才くらい?)が
街からの一本道を走って来ます。私の傍まで来ると、リーダーらしき男の子が声を掛けてきました。

Japaner?(日本人か?)」

そうだと返事すると
男の子の眼がキラキラ輝き、息をすぅーと吸い込むと、

「●☆、●☆、●☆、●☆♪~」


といきなり、大声で叫びます。

 その他の男の子と女の子は、私の反応を見逃すまいと、じっと観察していますが、聞き取れなかったので、思わず日本語で「え?なんだって?」と聞き返すと、もう一度、叫びます。

「バス!バス!バス!バスぅ~(最後がウームラウト気味になる)」

今度は聞き取れました。でも意味がわかりません。でも、どこかで聞いたことのあるリズムです。

「バス! バッス バス! バスぅ~」、「バス バース バス! バスぅ~」

男の子が抑揚を少しづつ変えて、何度も叫ぶうちに、突然、閃きました。

バス、ガス爆発?

あははは、あははは、と全員が大笑いし、叫んだ男の子は、かなり得意&満足げな顔で、そのまま街の方に自転車で猛スピードで戻って行きました。どうやら正解だったみたいです。

 多分、日本人旅行者か滞在者から教わり、叫ぶうちに言いやすいように変形していったのかな?それにしても、これを教えた人は数ある日本語の中で、なぜ、この言葉にしたんですかね?


 パンツァーショップのマークB中戦車ですが、機関室上面のエンジンヘッドカバーの作業が終わったので排気管とマフラーへ。

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 機関室を丸々作り直したので、キットの排気管は使えなくなったのですが、そもそも細めで切って繋ぐなどの加工流用は不可。マフラーも直径が小さく、車体への固定方法も実車と異なり、型ずれもあったので、結局、どっちもプラパイプとプラ棒で新規製作しました。

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 ここまできたら、あとは細部工作だけです。

 


 経営していた模型店が駅近に移転し、しばらく経った頃の話です。

 その日の朝、私は出張先のモスクワから帰国しました。留守中は家内とバイトのYさんに店をお願いしていましたが、帰国日は店休日でした。成田から自宅に戻り数時間の仮眠後、夕方に自転車で店に行きました。

 届いていた郵便物に目を通し、伝言メモを見て何本かの電話をして帰路へ。途中、交差点で信号待ちをしていると、市内にある私立小学校のH学園の男女の生徒がいました。小学3年生くらいで学校の制服姿でランドセルを背負っています。女の子は、一方的にずっと話しており、男の子は、ぼーっとした様子でそれを聞いている風でした。

「そうそう、マサト君、私たち、お付き合いしているでしょう?お母様が言っていたけど恋人同士は、あだ名で呼び合うんですって」

 急に女の子が言い始めます。さすがはハイソなH学園、母親を「お母様」と呼んでやがります。マサト君は相変わらずぼーっとした様子で、あだ名?なんて呼ぶの?みたいなことを尋ねます。

「それでね、お母様がね、二人のあだ名を考えてくれたの。私のあだ名はネコボシ(猫星か?)マサト君はミミゲ(耳毛?)よ」

 え?今、ミミゲって聞こえたけど、時差ボケで空耳か?と思いましたが、交差点で信号待ちしていた周囲の人々が二人を凝視した後、キョロキョロし、お互いの視線で「この子、今、ミミゲ(耳毛)とネコボシ(猫星)って言いましたよね?」と確認し合ったので、やっぱり空耳じゃないと確信しました。

「これから学校でも、アサミちゃんのことネコボシって呼ぶの?」

マサト君、相変わらず良い感じで尋ねます。

「ううん、二人っきりのときだけよ♥」

女の子の真横にいたOLさんの目に怒りと蔑視と軽い殺意がありましたが、残念ながら、そこで信号が変わり、それ以上の会話は聞けず。

 でも、自分の娘はネコボシ(たぶん猫星)と可愛いい命名しておきながら、他人様の子供はミミゲ(たぶん耳毛)呼ばわりする女の子の母親もどうかと思います。ちなみに私の位置からは男の子の左耳しか見えなかったのですが、耳毛は生えていなかったです。

もしも、「なにを言っているんですか。ミミゲとは耳毛のことではなく、〇X%●語で〇〇という意味で、かの国では最高の栄誉ですよ」とか御存知の方がいらっしゃれば、ご教示お願い致します。



補記;以前、アニメ版「進撃の巨人」に登場するキャラクターのユミルを見たとき、この実写版な人に一瞬、ちらっと会った記憶があるけど、いつの誰だったかな?かなり昔のことだと思うけど、どこかの店員さんかスタッフさんだったかな?状態でしたが、この記事を書いてて思い出しました。女の子の真横にいた軽い殺意OLさんでした。



 製作途中ですが、マークB中戦車の機関室上面のエンジンヘッドカバーです。キットのパーツは個々のディテールは「なんとなく、こういう物がこの辺にある」になっていますが、全体的に見ると全く別物で丸々、新造です。

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 実車の資料の少なさは認めます。ひょっとしたら、パンツァーショップの原型師も彼なりの努力をしたのかもしれません。でもね、どこをどう見たら、こういう形になるのかな?

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 1/8 新垣結衣のフィギュアを買ったら、ヘッドが野沢直子だったレベルの事故です。ちゃんとパッケージタイトルどおり新垣結衣で作って欲しい。似せる努力をしてくれと私は言いたい。

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