GUMKA工房記

模型の企画・設計と資料同人誌の販売をやっている「GUMKAミニチュア」の備忘録を兼ねたブログです。雨が降ると電車が止まるJR武蔵野線の新松戸と南流山駅の中間辺りに事務所はあります。近所に素材や塗料が揃う模型店がありません。最近、昔からやっている本屋が閉店しました。

2010年09月


 今月末で閉館となる小鹿野町のバイク博物館「バイクの森おがの」に行ってきました。外環道の三郷ICから高速に上がり、関越道経由で片道三時間強の道程。思ったより立派な建物でびっくり。もともとは町営クアハウスでしたが業績不振で休業となり、博物館に転用されたそうです。

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 平日だったせいか、来館者はポツポツと言ったところ。やはりライダーが多いです。展示物はラベルダ、ドゥカティ、モトグッチ、BSA、トライアンフ、BMW、ノートンなど輸入車が大半で国産車はメグロはありましたが、ホンダCB750FourやカワサキZ1、スズキGT750、カワサキ500ssなどの有名車種すらありません。

 ただ、世界的に見ても珍しい、バイクのロールスロイス「ヘスケス」、イギリス製ロータリーバイク「ノートン・コマンダー」など、ここでしか見られない車種がテンコ盛り。

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 スタッフの方に閉館後のバイクの行方を尋ねると、小鹿野町や埼玉県が購入したのではなく、館長の御父さんが集めた個人コレクションを展示しているので、そのまま元の倉庫に戻され、散逸・四散することはないそうです。これが全て個人のコレクションとは、世の中には、スゴイ人がいるもんです。こんなにあるなら私にノートン・コマンダーをくれ!(絶対無理)

 地元の方に聞いてみると、閉館については来場者の少なさもさることながら、去年10月に町長選挙があり、バイクによる町興しや博物館運営を推進してきた現職の町長が負けたことが最大の原因だったそうですが、「多くは問題なかったけど一部のマナーの良くないライダーのせいでバイクに対して良くない感情を抱いていた町民もいた」とも。ライダーのマナーについては館内にも、速度や騒音など注意して、町民とのトラブル回避をして欲しいとお願いするポスターが貼ってありました。

 訪問記念に、博物館オリジナルのマグカップを買ってきました。

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 理由はどうあれ、日本からバイク博物館が一つなくなるのは事実です。一人のバイクファンとしては残念な気持ちで一杯です。

ハンドルは、日・米仕様のアップタイプにしました。

 

欧州仕様のフラットバーもカッコいいのですが、やはり、ここは見慣れたタイプを。

 

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トップブリッジに装着して、様子を見ます。

 

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うん。こんな感じかな??

 

今では、すっかりマイナーな存在のアップハンドルですが、
私の乗ってた250SSも、これで、当時は楽な乗車姿勢で、
乗り易いと思っていました(本当)。

 

カワサキのマッハ・シリーズだけでなく、スズキのGT380やGS400、GT750、
ホンダのホークIIもアップハンドルでした。

 

その後、メーカー純正でフラットなハンドルが流行り始めると、
雑誌などで、アップハンドルは「殿様乗り」と揶揄され、次第に廃れていきましたね。

 

カワサキW650で久々に復活したときは、懐かしかったですね。


 私、254系は不動車を1台、1/5ほど土に還りかけた予備フレーム一組、エンジンは不動車のも含めて三基も持っていたんで、愛知のCB400Four専門店「Four Season」の高橋さんに予備フレームを進呈しました。フレームの検証をしてもらうためです。強度不足が言われるフレームですが、その実力は如何に⁈(たぶん、ヘロヘロ)

 125ccクラスの小さな車格とはいえ、そこは一応、バイクのフレーム、田舎の両親が都会で下宿生活する息子のために、故郷の野菜や米を送るのとは事情が全く違います。バイクのフレーム発送なんて、生まれて初めての経験。高橋さんから、梱包用の外箱は送っていただきましたが、そこに、ほい、と放り込んで終わり、というわけにはいきません。邪魔になりそうな部品は外し、段ボール箱やプチプチで保護してから箱に入れます。

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 高橋さんの話では、昔は佐●急便なら、フレームにそのまま伝票を貼っても送ってくれたから、梱包は適当でもOK!とのことでしたが、さすがに今はNGだろうし、荷崩れでもしたら、後が厄介なので、それなりに。ちなみに元佐●急便のドライバーで、現在、ヤマ●運輸に御勤めの方の話ですが、電柱の上に設置されている巨大な柱上トランスを簡単な木枠梱包のみで発送依頼があったとき、超人ハルクみたいな同僚が助手一人と台車だけで運ぼうとする姿を見て、「俺には、絶対にできない」と転職を決めたそうです。

 仕事の合間に梱包作業をやって、なんとか形になったところで、佐●急便に集荷を依頼。

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文句とか言われたら、どうしようかと思いましたが、

「中身、なんですか?」

「えっ!?、あ~、125ccクラスのバイクのフレーム」

そこまで詳しく説明する必要はないのですが、ついつい。

「あ、そうですか。ちょっと、今日は助手いないんで、積み込みだけ手伝ってもらえますか?」

全然、驚く様子はなし。さすが佐●急便!

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 今日の夕方、高橋さんから無事到着の連絡をもらい、一安心。このフレーム、一時期、クラシックバイクレース用に使われたため、ヘッド廻りが丸々とホンダのCB125に移植されていました。まあ、あの貧祖なフロント・サスでサーキット走った日にゃ、全然、楽しくないし、下手したら、コケて怪我しますもんね。今後の高橋さんの検証レポートが楽しみです。

ヘッドライトケースもできたので、これまで作ったフロント廻りの部品を仮組し、様子を見ました。

 

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小さい部品ばかりでしたが、思ったより時間が掛りました。
この手の原型の常で、作っているときは大変だけど、
いざ完成すると、作った本人でさえ、

 

「なんで、こんな部品に手間取ったんだよ、俺?」

 

とか思います。


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今回は、ヘッドライトステーとヘッドライトケースには、難儀させられましたが、
なんとか形になりました。


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ライダー視線で見てみます。全て手作りながら、
良い感じにできたかな?と思います。

 

私の技術では、このレベルで一杯一杯なんで、御勘弁を。

現物が傍にある御蔭で、却って手こずったヘッドライトケースですが、ようやく完成しました。

当ブログの読者には親切な方々が多く、
以前に「ヘッドライトケースは、Z1/Z2と共通部品」と書いたところ、

「Z1のキットなら、アオツマから発売されていますよ。流用してはいかがですか?」

という内容のメールが何通か届きました。

お気持ちは大変ありがたいのですが、
え~、使えるモノなら、私も躊躇なく使っています。

そこで今回は、いつもの一次原型と共に、アオツマの部品も並べて、
写真を撮ってみました。

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左から順に、一次原型、今回の完成原型、アオツマのZ1の部品です。
一次原型とアオツマの部品は上下対称となっています。


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ケース下部にはコードの取り出し用の穴が開いています。今回は凹モールドで再現しました。


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ケース裏を正面から。アオツマの部品は味噌汁椀のような独特の表現です。
一次原型は、ライトステーとの接合部がやや小ぶりです。

次は、ハンドルとグリップ関係です。

 埼玉県小鹿野町にある「バイクの森おがの」が、9月30日で閉館するようです。小鹿野町は「オートバイによるまちおこし事業」に2008年から取り組み、事業の象徴として、2009年5月にオープンしたのが「バイクの森おがの」で世界の名車を集めたバイク博物館でした。

 オープン当初は、様々なバイク雑誌に取り上げられたので、御存知のライダーも多いでしょう。三階建ての建物は、日帰り温泉施設、レストラン、ミュージアムショップ、BSAやトライアンフ、ハーレー、ヘスケス、ノートンなどの実車展示、模型展示室と充実した施設で駐車場ではバイクのミーティングやイベントも行われていました。

 閉館に至った事情や経緯は不明ですが、開館から僅か1年半での閉館は非常に残念でなりません。これまで行きたいと思いながらも、場所が場所だけに、先延ばしをしてきましたが、私も閉館までに行くつもりです。

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