GUMKA工房記

模型の企画・設計と資料同人誌の販売をやっている「GUMKAミニチュア」の備忘録を兼ねたブログです。雨が降ると電車が止まるJR武蔵野線の新松戸と南流山駅の中間辺りに事務所はあります。近所に素材や塗料が揃う模型店がありません。最近、昔からやっている本屋が閉店しました。

カテゴリ: 結婚式

午後8時になると披露宴会場へ。

とにかく広い会場でした。なにせ、300人以上の招待客ですから、
日本の標準的な結婚式会場の軽く3倍はあります。

音楽は全て生演奏。途中にプロ歌手の生唄もあります。

式は、新郎新婦のスピーチで始まり、若い二人の前途を祝して乾杯。
昼間に行われた式の様子の上映があり、ゲストスピーチが始まる頃、
晩餐メニューが運ばれます。

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私のテーブルはNo.18で、ヨーロッパ勢と、
リャン社長の会社の技術・開発系スタッフと一緒でした。

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写真中央は、オーストリアからのペピ御夫婦。
イタレリが社名変更する前のイタラエレイ時代からの販売代理店で、
小さなメーカーだった同社を支えて成長させた方。
日本の模型メーカーにも友人が大勢いらっしゃいます。
今はドラゴンの欧州代理店をやっています。
イギリス植民地時代の最後の香港総督に似ているそうで、
香港人出席者の間で人気者でした。

以前、リャン社長が社運を掛けたティーガーI重戦車の開発のために、
地元の金型会社からヘッドハントされ、入社後はドラゴンの金型技術を一気に押し上げた、
「神」あるは「金型鬼」こと、マーク御夫婦とも同じテーブルでした。

あと数か月で実現する金型製作法と、
数年間、研究中の金型技術について、式の最中に、こそこそと。
あまりにおもしろい話だったので、ゲストスピーチの幾つか聞き洩らしました。

すいません!

香港の普通の結婚式では、丸テーブルに料理が置かれ、
各自が勝手に取りますが、ここではウエイトレスとボーイが料理を運んでくれます。
結婚式には欠かせない、子豚の焼き物、ホラ貝、アワビ、ナマコ、
ハタがお皿に盛られ、一品づつ時間を掛けて進みます。

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ハタは普通は白~灰色ですが、おめでたい赤いハタを数日前から集めさせて、
今日の披露宴に備えたそうです。(・`д´・;)ス、スゴイ・・・。ありがたや、ありがたや、
お味もおいしゅうございました。

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ちょっと困ったのはアメリカ人のスピーチ。
どうも彼らは、こういう場では、アメリカンジュークを言う習慣らしいのですが…
これが全然、おもしろくない。私の英語力不足だからかな?
とも思ったのですが、同テーブルの欧州勢も冷たい視線。

それが5話も続き、さすがに会場全体に漂う「もういいよ~」の空気。
でも、アメリカ人を集めたテーブルだけは大爆笑していました。

笑いのセンスって、国民性が出ますね。
日頃、言わなきゃいいのにと思っていたディブ・スぺクターのギャグは
これに比べれば、まだ笑えます。

スピーチが終わると、新郎新婦が各テーブルを回って、挨拶をします。

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それが済むと、二人で社交ダンスの披露。二人とも上手でしたが、
生演奏のダンス曲を聞くと、欧州勢と香港セレブの方々は、じっとしていられないようで、
次々と、前に出て、舞踏会状態に。

さっきのアメリカンジョークとは別次元の文化の違いを感じました。

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披露宴の閉宴は午後11時でしたが、盛り上がり、みんながテーブルを立ったのは午前0時前。
出口で新郎新婦と、それぞれの両親が握手で招待客を見送ります。

ホテルに戻る車の中で、奥さんと「立派な式だったね」「来て良かった」を繰り返していました。


最後に披露宴での、ちょっとしたエピソードで締めます。

披露宴に末席ながら、リャン社長のお抱えの年老いた運転手が招待されていました。
こういう習慣なのかと社員の一人に尋ねると

「…普通のお金持ちは、お手伝いさんや運転手などの使用人は、こんな、おめでたい席には呼びません。
でも、あの運転手は、エイドリアンさんを子供の頃から、ずーっと知っています。
今日は、エイドリアンさんとの別れの日になるので。… まあ、うちの社長は変り者ですから。」

2005年、アメリカのアトランタであった大きな模型イベントで見た忘れられない光景があります。

自社の展示ブースを準備する際、レンタルの展示用ガラスケースが会場に搬入されるや、
バケツと雑巾を持って、社員の誰よりも早く、ケースを拭き始めたのがリャン社長で、次が社長夫人でした。
膝まづき、ズボンの汚れも気にせず、楽しそうにケースのガラスを内側から拭いていました。

やはり、この社長は単なる金持ちではない、変わり者のようですね。

(終)

リャン社長の御子息の結婚披露宴に出席すべく、
7日から9日まで香港に行ってました。

出発前は御招待は嬉しいものの、
二人分の航空券と宿泊代がイタいと思っていましたが、
これまでに見たことのない豪華&素晴らしい結婚式だったので、
今は「行って良かった」が率直な感想です。

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今回は、中華航空を利用したので、台北経由での香港入りでした。
3月17日以降、日本からの旅客は空港にて、
放射能検査をされるとの報道もあったのですが到着すると何もなく、拍子抜け。
直行便だけの処置なのか、もう中止したのかは不明です。

宿泊は、いつも香港出張で使っている佐敦(ジョーダン)のホテルです。
大陸からの旅行者が多く、料金もリーズナブルです。

当日は、奥さんが着物で参列するというので、
ホテルの前で、タクシー拾えばいいかと思っていたら、

「送迎車を御用意してあります。どちらのホテルにお泊まりですか?」

と携帯電話に連絡がありました。

かくしてドアボーイなど立っておらず、入口には車寄せも何もない、
普通のホテルに迎えに来ていただきました。
こんなんだったら、もっとマシなホテルに泊まればよかったよ~(泣)

結婚披露宴の会場は、香港島の金鐘(アドミラリティ)にある
アイランド シャングリ・ラ香港ホテルです。
受付開始が午後6時半からで、開宴は午後8時からでした。

4月8日は、御釈迦様の誕生日という
縁起の良い日だけあって、結婚式が集中するため、
会場を予約したのは1年前からだそうです。

「お世話になった方々との、こじんまりとした披露宴ですよ」

と聞いていましたが、招待客は300名以上。
これのどこが「こじんまり」じゃい!

受付で記帳していると、筧利夫似の受付係の男性が驚いた様子で、

「あれ?日本の方ですか?僕も日本人ですよ!」

なんと、リャン社長のお嬢さんの彼氏が日本人でした!
二人で仲良く受付に座って、笑顔で沢山の招待客を、
テキパキと捌いていたので、どうやら社長夫婦公認の様子。
同じ日本人として、彼には頑張っていただき、
ぜひ香港セレブの一員になってもらいたいですね。

余談ですが、このブログでもお馴染みの、
熊田曜子似の香港人の奥さんと結婚し、
香港の市民権を獲得た学生時代の友人O君も、
今でこそインパルスの堤下似のオヤジですが、
昔は筧利夫系の顔立ちだったので、香港女性は、
この手の男性が好みなのでしょうか?

受付を済ませるとリャン社長御夫妻がお出迎え。
社長は喜んでくれたし、社長夫人は、
茶道と華道を趣味とされているので、奥さんの着物姿に大喜び。
会場のカメラマンを呼んで、ツーショットを撮っていました。

披露宴が始まるまで、日本の結婚式場くらいある広い控え室で、
新郎新婦と写真を撮ったり、招待客同士で話をして、開宴を待ちます。

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つい最近、会った顔もあれば、数年ぶりの再会もあり、
嬉しかったり、懐かしかったり、肩を叩き合ったりでした。
彼らとの模型業界に関する話題は、ちょっと国内では聞けない話ばかりで、
非常にためになりました。

ただ、日本からの招待客は、私ら夫婦のみだった御蔭で、
知り合い以外のいろんな人から、
地震原発のことを尋ねられました。

でも、これは時節柄、仕方ありませんね。

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(続く)

先月、厚めの国際郵便が郵便受けに。

なんだろうと思い、開封して見ると、結婚式の招待状でした。

差出人は、もう20年近いお付き合いの香港の模型メーカーの社長、
フレッディ・リャン氏で、長男のエイドリアン・リャン氏の
結婚披露宴に来て欲しい、とのこと。

エイドリアン・リャン氏は父上の製品を
アメリカで販売している会社の代表で、
2005年にアトランタで開催された大きな模型イベントで、
お世話になったし、会えば、気さくにアメリカ市場の
状況を教えてくれるので、ぜひ、参加したいと思いましたが…


香港の結婚式は、その辺のレストラン借り切って、適当にワイワイやりますが…

披露宴の開催場所は、香港島の高級ホテル

招待客の服装も日本と違って、普段着でOK! 
ポロシャツ姿のおっちゃんやデニムパンツのお姉さんが大はしゃぎするはずですが…

ドレスコード有り。しかも、夫婦で参列…

んで、招待状の封筒をいくら覗いても、航空券やホテル・バウチャーは同封されていませんね~(汗

航空券二人分&宿泊費は自腹ですか、そうですか(泣)

とりあえず、会社の広報スタッフに披露宴について尋ねてみると


「お世話になった方々との、こじんまりとした披露宴ですよ、気楽にどうぞ」

とか言います。気楽にねぇ… 気は楽でも財布には楽でないわな…

念のため招待客を確認すると、欧米や中華系の業界人の名前が…
あ~、きっと、和やかな雰囲気の中で、これからの傾向とか動向とか話が出るよね。

模型業界を港に例えれば、停泊する大きな船は各模型メーカーで、
豪華大型客船もあれば、そこそこの客船やフェリー、貨物船もある中、
自営業な私は、さしずめ手漕ぎボートの水上生活民みたいなもん。

こういう場で顔を覚えてもらったり、こそっと聞ける情報は極めて大事です。

これは行くしかないか?!(大泣)

「九州の親戚の結婚式に招待されたと思えば、(旅費の)金額はそう変わらないんじゃない?」

とは鹿児島出身の奥さんの言葉。

「せ、せやな…」

航空券を買う直前に、東日本大地震があり、
先方から心配もされましたが、こういう機会でもないと、
豪華な海外結婚披露宴など見られないので、
台湾経由の安い航空券で、明日から行ってきます。

一つだけ、絶対&確実に言えるのは、

「招待客で一番の貧乏人は、うちら夫婦だ!」

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