GUMKA工房記

模型の企画・設計とロシアのレッドアイアンモデルズの代理店をやっている「GUMKAミニチュア」の備忘録を兼ねたブログです。雨が降ると電車が止まるJR武蔵野線の新松戸と南流山駅の中間辺りに事務所はあります。近所に素材や塗料が揃う模型店がありません。最近、昔からやっている本屋が閉店しました。

カテゴリ: ホンダCB400LC


 エンジンやキャブレターの整備が終わったので後回しにしていたタンクなどを…バイクを入手したとき、タンク内にガソリンが残っており、それはそれは強烈な臭いがしたので全部廃棄し、そのままにしておきました。

 今回、久々に中を確認しましたが、錆もさほど出ていないので得意のサンポール錆取りは行わず、このまま使うことにしました。

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 燃料コックのゴム部品はさすがに劣化していたので、純正部品を注文しました。タンクからコックに燃料を送るとき、フィルターの役割を果たすストレーナーが廃番になっていました。仕方ないので、クリーニングして使うことにします。




 エンジンハンガーから錆が出ていたので、いつものようにサンポールに72時間漬けして錆落とし&塗装剥離をやってから再塗装しました。

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 湿度が高いからカブるとイヤだなと思いながら作業しましたが、案外上手くいきました。フレームにボルト止めします。

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ちなみこれが作業前の様子。

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だんだんキレイになっていくんで嬉しいですね


アイドリングの高さに困っていたCB400LCですがCB400Fourの専門家、高橋さんからメールがありました。アイドリングが出ないCB1100Rの整備をしていて、気付いたそうです。
「(CB400LCもCB1100Rと同系の)CVキャブと思いまして、バイパス穴とのスロットルバルブの位置を確認してください」

へえ?どういう意味ですか?

クリーナー側から微かに光が漏れるくらいもしくは、バイパス穴にスロットルバルブが触れるくらいに同調スクリューを調整し、スロットルスクリューをあわせチョークを引くと、スロットルバルブが連動する事も確認してください」

同調スクリューは黄色で封印されていたので、キャブの分解時にマーキングし、再組み立てのとき、その位置で組んだので、問題ないはずですけど…

マークしてあれば元に戻せるので、スクリューの調節してみてはいかがでしょうか?それで回転数の変動があれば ○ でしょ」

でも私、バキュームゲージを持っていないので、同調の確認ができないんですよ…



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数日後、工房の前に高橋さんの愛車、黄色のホンダ・ビートが。

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 なんと、救援物資のバキュームゲージを持って来てくれました。ありがたや、ありがたや~

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高橋さん立ち会いの下、さっそくセット。

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う~ん、なんかスゴイことやっているみたいな画像です。んで、結果は、全然、同調していなかったです。左右のキャブを同調させて、アイドリング・スクリューを調整すると…

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 あっさり、アイドリングが正常値に。今までの苦労が嘘のようです。あの黄色の封印ペイントは一体何だったんだ?! 高橋さん、ありがとうございました!



 ロッカーアームホルダーを外したヘッド部です。ヘッドカムが見えます。ホーク系の特徴でもある吸気側が2バルブで排気側が1バルブの様子がわかります。

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 さっそくロッカーアームを取り付けますが、マニュアルに細かい注意が沢山あります。ほとんどの箇所は注油を忘れるな、規定トルクを守れですが、アームホルダーとヘッドは液体ガスケットを塗れとあるので脱脂します。80年代を生きた私にとって、液体ガスケットと言えば伝統のレンガ色のホルツ。

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 手持ちのは固まっていたので、二輪館へ。

私「すいません、液体ガスケットはどこにありますか?」

店員「お捜しはワコーズですか?それともスリーボンド?」

私「?? いや、今まで、ホルツを使っていたんですけど…」

店員「ホルツ??……」

 そんな物を使っている人は、21世紀の現在、誰もいないそうです。耐熱・耐オイル性に優れ、小分けされているこれを勧められました。ホルツを使うより、ずっとエンジンのためになるそうです。何でも進化するんですね。

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ロッカーアームホルダーの固定ボルトはトルクレンチで規定値に締めました。

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 カムチェーンの左右にある銅製パイプが後付けのオイルラインで、エンジン後部で熱がこもり易い吸気側ロッカーアームのシャフト部にオイル供給しています。国内販売されたホーク系では唯一CB400LCに装備されています。再度、タペット調整をして作業終了です。

 以前、元バイク整備士だった井上さんが、GL400/500系の水冷V型二気筒エンジンと、ホーク系の空冷OHC二気筒エンジンは丈夫で整備性にも優れるため、80年代ホンダの傑作エンジンとして、もっと評価されるべきだと語っていましたが整備性の良さに関しては、素人の私でも感じました。ただ、性能の良さと後年の評価は必ずしも一致しないので、これは仕方ないのでしょうね。

ともあれ、修理が無事に済んでよかったです。


後悔しててもロッカーアームホルダーに残ったネジの頭は抜けてくれないのでヘッドを開けて、ロッカーアームを分解します。


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うんうん。しっかりとネジ穴に残っていますね。


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「残ったネジ頭の中心にドリルで垂直に穴を開けてエキストラクターをねじ込みます」文章にするとこれだけですが、この部品、CB400T/Nやスーパーホークなどとは異なり、オイルラインの取り付け基部が追加されており、輸出モデルでは欧州向けのCB400N最後期型や北米向けナイトホーク450に使われていますが、国内販売されたホーク系ではCB400LCだけに採用されています。万一失敗してローカーアームホルダーを傷つけたら即終了~♪

 デバイダーでセンター割り出し後、ポンチ打ちしてドリルのガイドを付け、最初に1mmのドリルで小穴を開けて、1,2mm → 1,5mm → 2mmとドリルを太くしていき、最後にエキストラクターをねじ込んで、ゆっくり回します。もう、これでもかという位、慎重&集中して作業しましたとも。なので、途中写真はありません。かくして、無事に抜けました。

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めでたし、めでたし




 あれから、さらにキャブレターを2回ほど分解して再清掃したもののアイドリングの高さは変わらず。もはや完全にお手上げ状態。仕方ないので、マニュアルに掲載されている故障診断コーナーの「回転不調」に従い、順番にチャックすることにしました。まずは最初のタペットの隙間の点検調整から。

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 以前に一度、確認したのですが、再度、チェックしたところ、排気側は問題なしですが、吸気側が規定値より若干、狭かったのでロックナットを緩めて規定値に補正しました。そしてヘッドカバーを取り付けようとしたとき…

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やってしまった~ 

エンジンヘッドのロックボルトを締め過ぎてネジ切ってしまいました。いつもなら、ラチェットレンチで手締めしているのですが、このときは、どうせなら全部、マニュアル規定値で締めようと考え、トルクレンチを使って各ボルトを締めていました。トルクレンチは事前にセットした規定トルクに達すると
カチッという音がして、ヘッドがカクッと折れます。「さて、あとはヘッドロックボルトを締めて終わりだな」マニュアルをチラ見して、トルクレンチを規定値にセットします。

これを締めてと… あれ?もう締まっている手応えなのに、
規定トルク値に達っしたときのカチッ音がしないぞ?
力を込めて一締めしたら、ポッキリと… 

あ~!

 なんとマニュアルの数値を読み間違えて、規定値の倍以上の数値でトルクレンチをセットし、締めていました。おかしいと思ったら確認しないとダメですね。折れたネジ先を取り除くには、エンジンヘッドのロッカーアームを分解せねばなりません。デリケート&面倒な作業です。

却って仕事を増やしてどうする、俺!

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