新年早々、高知在住の人生自爆系友人のY氏から、

「2月半ばに上京するんで、どっか温泉に行って、この季節ならではの美味しいモンでも食べないか?」

との誘いがあり、協議の結果、長年の懸案だったタカアシガニを食べに行くことに。去年の夏、一緒に福島県にウチダザリガニを食べに行った、なかがわ氏にも声を掛けたところ、多忙にも関わらずスケジュールを確保してもらい、行ってきました西伊豆は戸田へ。

イメージ 1

 駿河湾に面した戸田は土肥と共にタカアシガニの水揚げ漁港として有名で、旬の冬には地元の旅館やホテルで、タカアシガニ料理を食べることができます。タカアシガニは深海に生息する世界最大の甲殻類でカブトガニやラブカ同様、生きている化石として貴重な生物です。

 私らが小学生時分は学習マンガやTVなどで「日本固有種」と紹介されていましたが、最近、そのフレーズを聞かないと思ったら、20年程前、台湾沖でも発見され、日本固有でなくなったからだそうです。
 
 食材としてのタカアシガニは美味しい説とマズイ説の両方の意見がありますが、その差は、どうも調理法のようです。亡き祖父はカニが大好物で、あくまで彼の私見ですが、美味いカニ・ランキングは、タラバガニ、ハナサキガニ、ズワイガニ、ケガニ、マツバガニ、ワタリガニ、サワガニ、モクズガニ、だと言っておりまして。

 タカアシガニについては身に水分が多いため蒸した場合のみ、ケガニに勝り「焼きと茹は食えたもんではない」と言っておりまして。検索で出た、某HPでも同様の記述だったので、おそらく本当だと思います。

イメージ 2

 今回、泊まったホテルの調理法は、やはり蒸し。肝心の味については、全く祖父の評価どおりで、タラバガニ、ズワイガニには及ばないものの、肉に独特の風味があり、美味しかったです。

イメージ 3
                   モデルは「小説を書かない太宰治」こと、Y氏です。

 分類学上、タカアシガニは1属1種ですが、地元の漁師さんに言わせると体型・体格の差や模様の違いで数種類いるとのこと。もちろん、種類が違うのではなく個体群の可能性が高いですが興味深いです。