亡き祖父はカニが大好物で、生前、美味いカニ・ランキングを語っておりまして。「今年のケガニは当たりだ」だの「ズワイとケガニ、入れ替えるかな?」など、毎年、多少の変動はあったようですが、まあ概ねタラバガニ、ハナサキガニ、ズワイガニ、ケガニ、マツバガニ、ワタリガニてな順位でした。
そんな祖父の二番目のお勧め「ハナサキガニ」でございます。実は食べるのは30数年ぶり。

私が中学を卒業する頃までは、季節になると現地で浜茹されたものが近所の魚屋に積まれて、安価で買えたし、大手水産会社から缶詰も売られていたのですが、いつのまにか姿を消して久しく口にしないままでした。詳しい方によると70年代末から漁獲量が激減したようです。

久々に食べるハナサキガニは、やはり旨味を封じ込めてくれる蒸しで。タラバ同様、ヤドカリの仲間だけあって、味も似ています。「(好みもあるものの)ミソの濃厚な旨さは、タラバを超える」という祖父の言葉に納得。
ただ、肉自体の味の深さや食感、コストパフォーマンスなど総合的判断だとタラバの壁は高いなと感じ、祖父のランキングに改めて納得です。
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