センターシリンダーにあった抱き付きの傷は、深くはなかったので#700→#1000→#1500と紙ヤスリの番数を変えて、シリンダー壁を左右方向になぞるように磨きました。

 これ、70年代くらいのバイク雑誌では2ストエンジンのOHや整備記事として当たり前のように書かれていましたが、最近はコアなことを平気でやるバイクメンテ専門誌でも触れられておらず、万一、抱き付きや焼き付きを起こしたら、素人は手を出さず、ホー二ングやボーリング業者への依頼を推奨しているようです。

 ピストンリングとシリンダーのクリアランスが厳しい4ストエンジンなら、さもありなんですが、なんで、昔はOKだった2ストエンジンが今は業者任せなのでしょう?2ストが減ったせいなのか?はたまた、読者やバイク店からクレームでもあったのか?不思議です。


 段差を感じなくなったら、ピストンの組み込みですが、ピストンリングは、幸い0.5mmオーバーサイズが純正で出たので交換しました。もちろんエキスパンダリングも忘れずに入れましたよ(笑)

 大排気量車のピストンリングだと直径が大きく、シリンダーに入れるまで締めておくが大変で、ピストンリング・コンプレッサーという専用工具を使う場合もありますが直径57mm程度なら指でなんとかなります。各ピストンとシリンダーヘッドのカーボン除去をし、ヘッドガスケットを交換しました。

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 あとはシリンダーヘッドを規定値で締め込んで完成です。いよいよ、火入れですが、エンジンを開ける前に、プラグを新品にしようと思い、自宅から近い松戸市の二輪館へ行きました。

 ところがプラグコーナーに、NGKプラグのB8HSの取り扱いはナシ。まあ、古いバイク用だから仕方ないけどね…取り寄せはできるのか、一応、店員に尋ねようと声を掛け、丁度、会話を始めたところで、変な爺さんが、急に横から割り込んできて、「(125ccバイク用の)GSユアサの12Vバッテリーが、あまりに高い!一体、どうなっとるんじゃ~!」「昔は3000円で買えたのに、なんだ、この値段は!」と文句を垂れ始めました。値札を見たら、1万円越えだったんで気持ちはわかりますけどね…でも、3000円で買えたのって、かなり前じゃないかな?

 昔、商売をやっていた経験上、このタイプは長くなりそうなので、つかまった店員さんに同情しつつ、フェードアウト。翌日、柏のライコランドに行ったら、普通に売ってて、一安心でした。

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(続く)