GUMKA工房記

模型の企画・設計と資料同人誌の販売をやっている「GUMKAミニチュア」の備忘録を兼ねたブログです。雨が降ると電車が止まるJR武蔵野線の新松戸と南流山駅の中間辺りに事務所はあります。近所に素材や塗料が揃う模型店がありません。最近、昔からやっている本屋が閉店しました。

2020年04月


 今週の 月曜日、一ヶ月ぶりにOさんから電話が。今度こそ、ついにマークIV菱形戦車の写真を発掘したのか?!と期待したら、新型コロナウイルス感染防止のため新作アニメの制作できず、ゲゲゲの鬼太郎 第6期の再放送が4月26日から始まったとのこと。

 周囲には誰も鬼太郎の話ができる人がいないけど、どうしても喜びの感情を抑えきれず、仕方なくアニメを一度も見てない私に電話したらしい。

一時間ほど一方的に熱く語り

「また毎週、猫様に会える。涙が出るほど嬉しい」

と本当に泣きそうだった。

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 Oさんは鬼太郎アニメを初回から見ていたわけではなく、偶然にTVのチャンネルを変えたら、たまたまネコ娘が写り、「え!これが、今のネコ娘?」と驚いて以降、ハマったファンとのこと。それから毎週、録画して、今年3月末に一旦最終回になった後は、録画を編集して猫様しか写っていない専用DVDを制作して、いつも見ている。

 秋葉原を回り、クリアファイルや缶バッチなどのグッズも集めて、フィギュアも幾つか買ったが、納得できたのは1点だけで、それもポーズが気に入らないとのこと。元々はモデラーなので、1/6アクションフィギュアのボディに自作した猫様のヘッドを装着したオリジナルの猫様フィギュアを作る計画を語っていましたが、「これはもう永遠にマークIVの写真は出ないな」と確信した瞬間でした。

もう、
諦めてマークBの製作を再開します。

 たぶん新型コロナウイルス感染拡大が収束したら、この再放送も終わるだろうけど、そのとき、Oさんは、どうするのでしょう?間違いないのは、きっと電話があるでしょう。


 以前、香港の某模型会社の社長から、旧友の香港系アメリカ人夫婦が初訪日するので、面倒を見てもらえないかと頼まれまして。

 御夫婦のリクエストで浅草と秋葉原を案内し、その後、都内のレストランと北陸の秘湯宿の予約をお願いされまして。浅草を案内しているとき、世間話で普洱茶を飲むと言ったら珍しがられ、後日、御礼にと、見るからに高そうな普洱茶セットが届きました。

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 容器に圧倒され、根が貧乏なので、もったいなくて一年以上もそのままですが、工房に来た人に見せると誰もが驚くので、完全にネタ・アイテム化してます。



  クラフト作家の友人より固定電話を解約したとのメールがあった。話を聞けば、最近はマンションや不動産、プロバイダーの乗り換え、リフォーム、不用品買取り等々の営業電話が大半。


 お客さんからの電話もあるにはあるが、多くは冷やかしや「これなら自分でも作れるから返金しろ」「ヤフオクに出品したけど高値で売れなかった(転売屋?)作品に価値がないぞ」などの理不尽なクレームで心と貴重な時間が削られるので決意したとのこと。

 さすがに転売屋からの文句はないものの、うちも似たような状況だ。営業電話は続くとイライラするものの、今でも製品の問い合わせや注文が電話という年配のお客さんもいるので解約までの決断はできない。

 そんな悩みを某SNSに書いたら、友人のWさんからアドバイスがあった。Wさんもサラリーマンを辞めて独立後、頻繁にかかってくる営業電話に悩まされ、あるときから息遣いを荒くして「さっきまで、俺の頭に指令の電波を送っていたのはお前か?」と何年も言い続けていたら、彼らにもブラックリストがあるのか、やがて営業電話が全くなくなったそう。
 
 これは有効だなと思うけど、間違って相手が取引先だったりすると、全てを失いそうで、私にはできない。

 


 旧東ドイツ軍のレインドロップ迷彩ジャケットを着ていたら、20代くらいの若い男性から尋ねられました。

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「その迷彩、フランス軍ですか?」

「いや、東独軍だよ」

「トーゴ軍?アフリカの?」

「いやいや、トーゴじゃなくて東独。東ドイツ軍」

「(怪訝そうな顔で)ドイツ軍には西軍と東軍があるんですか?」

 トーゴなんてマイナーな国を知っているのに東ドイツを知らないとは。たぶん、ソ連やワルシャワ条約機構も知らんのだろうな…東西冷戦を知らない世代が増えているのかな?

 そんな東独アイテムですが、先日、海外オークションに旧東ドイツ軍の野戦炊事車FKü180/62のセット写真が出品されていました。

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 「こんな貴重な写真がセットで!これは全世界の野戦炊事車ファンと研究者が狙っているに違いない。激しい打ち合いになるな」

と覚悟し、オークションの終了時刻間際に自分が出せる目一杯の金額で入札。ドキドキしながら終了までPC画面を見つめていましたが、結局、誰もライバルは現れず、開始値で落札できました。

 落札できて嬉しかったですが、裏を返せば世界で他に誰も興味がなかったわけで…

 そして先日、写真が手元に届いたので、ロシア人の友人に「これ落札したぞ」報告をメールしたら、彼も、この写真セットがオークションに出品されていたのは覚えており、

「これに入札するのはドイツのライナー・ディトリッヒ(東独野戦炊事車の偉い人)か日本のお前だけだろうなと思っていたけど案の定だったか」

という内容の褒めているのか、馬鹿にしているのかわからない返信をもらいました。

FKü180/62はマニュアルを持っているので、細部写真が入手できた暁には製品化を、などど密かに妄想していましたが、アイテムとしてダメのダメダメな奴だと身に染みてわかりました。




  先月29日、4ヶ月ぶりに「猫様」Oさんから電話がありました。マークIV菱形戦車の写真が入ったハードディスクを見つけたのかと思い、受話器を持ちながら密かに喜びましたが、その日はゲゲゲの鬼太郎の最終回だったそうで「もう猫様に会えない」「悲しい」と60代半ばのシニアが本気で落ち込んでいました。

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 なんだよ~と思いながらも相槌を打ちつつ、全肯定で話を聞きましたが、言いたいことを言ったらスッキリしたのか「最終回はすっごく良かった」「最高の最終回だった」「これから死ぬまで録画した猫様を見続ける」と熱く語っていました。

 前回の記事を投稿した後、アニメ好きな方から「世の中には、もっと可愛かったり、セクシーだったり、ほんわかなキャラが大勢いるのに、なんで現行ネコ娘なの?」という疑問の声がありましたが、本人曰く、アニメは「花のピュンピュン丸」を見たのが最後で、話題になった宇宙戦艦ヤマトやガンダム、マクロス、ドラゴンボール、エヴァも知らず、偶然に第6期の鬼太郎を見たとき、自分の記憶にあるネコ娘とあまりに容姿が変わっていて、一気に心を奪われたそう。所謂、ギャップ萌え?

 話を聞きながら気になったのは、昔は丁寧にキチンと話す紳士だったのに、今のOさんは早口で同じことを何度も話したり、声優さんの名前を叫んだりと全くの別人に変わっていたこと。一体、この8年間に何があったのやら?


 T-80U/T-80U-E1の資料同人誌ですが、アンドレイ・マルイシェフ氏からT-80Uのインテリア写真を御提供いただけることになりました。

 マルイシェフ氏は、ロシアのファッション業界で活躍中のカメラマンですが、基地公開日や兵器展示会に行き、戦車や航空機の写真を撮るのが趣味だそうです。

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