GUMKA工房記

模型の企画・設計と資料同人誌の販売をやっている「GUMKAミニチュア」の備忘録を兼ねたブログです。雨が降ると電車が止まるJR武蔵野線の新松戸と南流山駅の中間辺りに事務所はあります。近所に素材や塗料が揃う模型店がありません。最近、昔からやっている本屋が閉店しました。

2019年10月

 マークB中戦車は外側の側面装甲板に着手。キットの部品は2/3くらいの位置で、二分割されているうえに、歪みと反りが強めだったので裏面に5mmのプラ棒をガチガチに接着して補正しました。


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 作業中、つい実車資料を見てしまい、気付いてしまった箇所がありましたが修正するより、プラ板で新造した方が早い?という基盤部分だったので、ここはパンツァーショップの味と考えて、そのまま前に進みます。

 

 キット付属の履帯パーツは、タミヤのマークIV用と比べると幅は大差ないものの、ピッチが全然違い、同じ枚数で比べると、こんなに長さが異なります。

 

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 しかも、裏面は、ガイドのモールドもなくツルツルです。


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さすがに、これはタミヤ履帯を流用することにします。

 台風が通り過ぎた翌日、買い物に出たついでに、その辺を一回り。台風の後は道路が通行止めになっていたり、路上に落下物があったりするので、小回りが利くバイクが便利です。


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 不幸中の幸いで自宅周辺は大きな被害もなく、折れた枝や飛ばされた看板などが路上にあった程度でした。

 

 小さなことですが、エンジンのカムカバーをノーマルの鍛造メッキ部品から後期のKATANAに使われている鋳造のペイントのものに変更しました。


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 「あのメッキが80年代を感じられて良いんだ」と言う意見もありますが、私は昔から好きになれず。たまたまネットオークションで安価だったので落札し、交換しました。

 車体側面内側の装甲板は、この構造の戦車を組む上で重要なコアパーツにも関わらず、箱に収容する理由からか、キットのパーツは変なところで二分割されているので、プラ板で新造しました。

 

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 非旋回式銃塔は、銃塔左右装甲板のサイズが違うなど各構成部品が微妙で、とにかく合いが悪い。あっちこっち削って調整せねばならず、形にするまでが一苦労でした。リベットのモールドは今一つで、しかも位置は適当。でも削り落して植え直すと絶対に完成しないので、このまま進みます。


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 千葉県我孫子市にデコイとか様々な木工小物を作っていた会社があり、そこに寄ると必ず連れて行かれたのが我孫子駅のホームにある弥生軒でした。


 巨大な唐揚げが乗った蕎麦が有名な駅そば店ですが、彼ら曰く我孫子に住む男達の男としての終わりは「勃たなくなったときではなく、弥生軒唐揚げそば(2個)が食えなくなったとき」だそうで、いい歳したオッサンたちが、ヒーヒー言いながら巨大な唐揚げが2個乗った蕎麦を食べ「俺達は、まだいけるぞ!」と意味のない怪気炎を上げており、それが馬鹿馬鹿しくて楽しみにしていました。残念ながら2017年に会社が廃業し、もう彼らと蕎麦を食べることはありません。


 60歳になった記念と彼らを偲んで、唐揚げそば(2個)に挑戦してきました。券売機で食券を買って出てきたのは、これまでにない巨大サイズの唐揚げ2個が乗っておりました。若い学生なら大喜びですが、還暦にはヤバいサイズ。


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 お腹を空かせて行ったので何とか完食できました。固形物は全て胃袋に収容しましたが、さすがに汁までは飲み干せず。さすがに効きました。


 おそらく我が人生、最後の唐揚げそば(2個)だと思います。

 13日夜は台風が来たときの恒例行事、工房での不寝番だったので先日、発掘したパンツァーショップの1/35マークB戦車を組んでいました。


 実はこのキット、発売と同時に購入し組み始めた当時のバイトのY君が「どうしても車体が組めない」と言っておりまして。気になっていたものの、ずっと手つかずの代物でした。

 

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 車体・銃塔共に無垢の塊ではなく、レジンの平板部品を組み上げます。大きな部品は歪んでいるので鍋で煮て修正し、組むときは裏打ちが必須です。私は5mmの角プラ棒を使いました。

 

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 インストは完成写真に矢印で部品番号を指示したシンプルなもの。昔のレジンキットは、これがスタンダードでした。各部品の裏面には数個の凹点があり、部品を接着するときは凹点同士の数を合わせれば方向が定まるようになってます。

 

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 ところが、この凹点が曲者での前部底板(R14)の凹点モールドが、あろうことか前後逆になっており、ここを凹点数で揃えると組めなくなります。

 

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 上の写真のように3個と5個の凹点を無視して前後逆に接着するとちゃんと車体になりました。


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 Y君、こうすれば、ちゃんと組めるよ!って、多分、もう手遅れだよね…

 

 今月25日から公開予定の「T-34 レジェンド・オブ・ウォー」の試写会に行きました。

 

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 野戦炊事車KP-42を牽引するGAZ-AAトラックから始まり、その後のT-34-76とIII号戦車との戦闘シーンは「これで一本撮ってくれ~!」と言いたくなる迫力。そして舞台は一気に1944年のドイツの捕虜収容所へと変わり…


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…見終わって改めて「鬼戦車T-34」は昭和の戦争人情映画の傑作だったなと痛感。配給元が敢えてリメイクと謳わないのに納得でした。

 

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