GUMKA工房記

模型の企画・設計と資料同人誌の販売をやっている「GUMKAミニチュア」の備忘録を兼ねたブログです。雨が降ると電車が止まるJR武蔵野線の新松戸と南流山駅の中間辺りに事務所はあります。近所に素材や塗料が揃う模型店がありません。最近、昔からやっている本屋が閉店しました。

2018年11月


 エンジンオイルも交換し、新品タイヤの皮むきも兼ねて、定番の周回コースを走っていると「ザー」という異音がフロント辺りから聞こえます。幾度か止まって各部を点検するも異常なし。

 そのまま、ゆっくり走っていたら「キュルキュルキュル」と聞き覚えのある音に変わったので、メーター軸のオイル切れと判明。異音がしたのはスピードメーターで、すぐにメーターケーブルを外して帰宅し、以前、CB400LCでもお世話になった日本計器サービスに電話を。

「車種と年式は?スズキのGSX250E 1981年型?え~っと、横長の箱にスピードメータータコメーターが入っている奴かな?

「最近、GS400とかGT380、GSX250Eは多いよ。スズキに限らずホンダのホークやGB250、CB250RS、カワサキのZ400FXやZ400LTD 、ヤマハのRZ250やXJ400なんかも修理依頼がきているよ。1970年代から80年代の国産バイクは、みんなメーター軸のオイルが切れる時期なんだよ。だって、もう製造されてから35年以上も経つんだよ」

「GSXならメーターケースごと送ってよ。こっちでバラすから。調子悪いのはスピードメーターの方?でもタコメーターだって同時期に製造されているんだから、オイル切れは時間の問題だよ。え?アイドリングで針がプルプルしてる?それ前兆だよ。どうせメーターケース開けるんだから、一緒にOHやっておく?」

てなやりとりがあって、メーターケース丸ごと送って両方OHしてもらうことにしました。GSXの場合、メーターケースから出てる配線が長くて、メインハーネスとのコネクト部がタンクの下にあり、さらにライトに干渉してメーターの固定ボルトにスパナが当てられないので、タンクとライトを外さねばなりません。

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 5年前、CB400LCのメーターを依頼したときは、OH代がメーター1個6000円で「日本計器サービスは神だな~」と感動しましたが、数年前から12000円(税別)に値上げしたそうです。それでもタコメータースピードメーターのOHで50000円とか請求してくる某店よりはまだ安いです。(最近は両方OHして80000円という素敵なお店もあります) 一週間後、修理が終わって戻ってきました。「文字盤も色抜けしてないし、すごく状態がいいよね」と褒めてもらい、ちょっと嬉しかったですね。


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 さっそく取り付けてテストを。


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 当然、異音もしなければ、タコメーターの針のプルプルもなくなりました。GT380乗りのタケベ・スズキさんに顛末をメールしたら、すでに、ここ2年で3台のバイクのメーターOHを日本計器サービスに依頼したそうです。

「GSX250Eでスターターリレー、メーター軸のオイル切れと来たなら、次はレギュレーターが死ぬから、早めに手配した方がいいぞ」

「うちの界隈(福島県内陸部)でGS400に乗ってる知り合いが、ヘッドライトが急に明るくなって、ウインカーも明るく点滅して絶好調っす!ワックスしてやったからバイクが感謝しているっす!とか能天気に喜んでいる馬鹿がいて、それ単にレギュレーターが死にかけているだけ。すぐ交換しないと過電流で、電球がみんな飛んで、バッテリーから泡が出て最悪、ハーネス全交換と電装系全滅だぞと教えたけど、ヘラヘラ笑っているだけだったから、もうどうなったか知らん」

レギュレーターの純正品は25000円もするので社外品を使っているそうですが、あんまり安いものは、やはりダメだそうで、古いバイクは何かとお金が掛かりますね(泣)


 以前、フロントブレーキの引きずり修理をしたとき、ブレーキパッドに装着される薄い金属製のブレーキシムが見事な錆&表面塗装の朽ちっぷりでして。さっそく、純正部品を発注しました。

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 右の二個穴が新しい部品です。後継のGSX250E KATANAから同一部品番号で形状変更されたそうです。ブレーキシムはブレーキピストンとブレーキパッドの間に入る部品で「付けなくても問題ない」という方もいますが、ここはメーカーの意向を尊重しました。


 ついでにエンジンオイルの交換も。最後にオイル交換をしたのは、バイクが不動になる前の2016年だったので、2年間そのままでした。

 
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 バイクが不動だったので、見た目は、それほど汚れていませんが、2年の間に劣化しているのは間違いありません。


 今は園芸農家に転職した元バイク整備士のIさんが「古いバイクは安物でいいから、オイルだけはマメに変えろ。エンジンの耐用年数が全然違うから」と口癖のように言っておりました。

 
 


 街道から脇道に入った場所にある自動車修理工場のヤードに日産パオが2台置かれていました。エンジンやミッションはわかりませんが、外観は、どちらもレストアベース車としては充分なレベルでした。

 一時期、購入を考えていた車だったので、久々に実車が見られて幸せでした。
 
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 残念ながら、数日後にはなくなっていましたが、個人的には知り合いの中古車業者に引き取られ、巡り巡ってファンの手に渡ったと信じたいです。

 もう今の日本では、こんな車、作れないのが悲しいです。


 GSX250Eのタイヤは納車時にバイク店が新品交換してくれたブリジストンのBT45でした。

 GSX250Eのキャストホイールはチューブ専用なので、チューブレス(TL)のBT45にチューブを入れて履かせおり「なんかパターンが今風すぎだよね」と思ったものの、そのまま乗っていましたが、さすがに6年目ともなると寿命が。

 そろそろ交換かな?と思っていたら、車種指定タイヤとなっていたダンロップのF11とK527のチューブ仕様(WT)が生産中止になったという噂を聞きました。

 ダンロップのホームページで確認すると、確かに掲載されているのは、どちらもチューブレス(TL)のみで、F11に至ってはTLでさえ「数に限りがあります」の注記付きなので、どうやら型番そのものが廃止されるみたいです。

 バイクタイヤを売っている店で、自宅から一番近い二輪館に行って確認すると、まだ、どちらもチューブタイヤ(WT)のメーカー在庫が残っており、手配可能ということで即発注。2日ほどで入荷しました。猛者な方は自分で交換しますが、さすがにそんな度胸と器具がないので、タイヤ交換と古タイヤの処分を依頼しました。交換後、タイヤの皮むきを兼ねて近所を流します。
 
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 BT45もタイヤ性能は悪くなかったですが、やはり、80年代のバイクにはこのパターンが似合いますね。さすが車種指定タイヤです。昔、ダンロップ F11とK527はグリップが良くなく、特にリアがすべり易いと言われてましたが、最近はゴムの材質が変わり改善されたそうです。

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 次回の交換のときは、もう前後輪ともチューブ仕様はもちろん、F11は消えてK527も生産されているか微妙ですね。前後TT100になるのかな?

 

 
  KH250が不動車となったので、GSX250Eを日頃の足にすべく、ガレージから出そうとしたら、フロントブレーキを引きずっていました。

 夏から乗っていなかったので、スライドピンが固着したようです。この時代のピンスライド式キャリパーでは間々あります。外出は中止して、急遽、ブレーキ整備です。

 
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 分解して、スライドピンを洗浄し古いグリスを全て落として、新しいグリスを塗り再組み立てすると、問題なく作動しました。調子悪くなり易いけど修理も簡単というのは便利です。


 ついでに各部を点検するとフロントライトが点灯しません。玉切れかと思って分解すると、電球自体は問題なく、取り付けるソケットのプラスチック部分がバラバラになっていました。もちろん、どっかに突っ込んだり、事故ったことはないので、材質の経年劣化ですかね?


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 近所の二輪館で注文を出したら、ちゃんと今でも新品が手に入りました。旧車の部品供給に関して、スズキは素晴らしいと思います。



 

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