GUMKA工房記

模型の企画・設計と資料同人誌の販売をやっている「GUMKAミニチュア」の備忘録を兼ねたブログです。雨が降ると電車が止まるJR武蔵野線の新松戸と南流山駅の中間辺りに事務所はあります。近所に素材や塗料が揃う模型店がありません。最近、昔からやっている本屋が閉店しました。

2011年10月

量産時にゴム型を使うのと、素材自体が比較的軟らかいため、、
どうしてもメタル製フレームには歪みが生じます。

ただ、最初に、その歪みを取り除き、寸法出しをしっかりやってしまえば、
組むだけなら、プラモデルに近い感覚で、割とサクサクと進みます。

エンジンを載せ、エアクリーナー、バッテリーケース、リアフェンダー
スイングアームなどを取り付け、フレーム後端をハンダ付けします。

左側面からは、こういう感じです。
チェーンはエッチングを貼り合わせて作ります。

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上から見たところです。シートを取り付けると見えなくなりますが、
バッテリーケースとCDIは一体部品です。

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右側面は、こんなです。


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通称「象の鼻」こと、エアクリーナーのダクトはセットされていないので、
器用な方は自作してください(笑)

とりあえず、フロント周辺以外を組んでみようと作業しています。

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クランクケースはレジン製で、シリンダー部はエッチングの積層です。

試作品では、フィンとフィンの間に挟まるエッチングは、
0,6mm板で作りましたが、切り出しや加工が大変なので、
製品版では0,3mm板を2枚重ねるように変更する予定です。

ざっと組んでみると、こんな感じで、
キャブレターもレジン部品です。

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組み上がると、ほとんど見えなくなりますが、
ケース下部のボルトも再現してあります。

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ヘッドはフレームに載せてから接着する予定です。

マフラー磨いて、肩慣らしが済んだら、フレームです。

実車同様、バイクの重要な骨格ですから、メタル部品としました。

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もちろん、瞬間接着剤やエポキシ系接着剤で組んでもOKですが、
力の掛る部品なので、ハンダを使いました。

もともとハンダ付けは、あまり得意ではないのですが、
なんとか形に。

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全体を引きで見ると、こんな感じです。

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フレーム後端は、バッテリーケースを組んでからハンダ付けします。

なんだか、本物みたいでワクワクします!

<前号までのあらすじ>

業者に依頼したフロント廻りのメタル部品の型取りが、
まさかのまさかで失敗し、ディテールは溶け、原型は無残に変形した。
予想もしなかった事態に、二日間も廃人モードになった私…

復活して、新たな原型を作れるのか?
このまま、落ち込んで、しばらくグダグダになるのか?
どうなる?! H2?!


まあ、結局、もう一度、作るしかないと頭では理解しているんですけど、
事態が事態だけに、ショックが大きく、身体が動きません。

でも、このままでは、前に進めないので、
少しづつ手を動かして、モチベーションを徐々に上げていきましょう。

まずは、マフラーを磨いてみました。

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上が磨いた状態で、下がメタル部品そのまま。
錫が多いので、やや硬めな材質で、
スチールタワシとスポンジヤスリで磨くだけで、
これだけの艶が出ました。

こちらはアップで、コンパウンドや金属磨きは一切使っていません。

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メッキ表現のエキスパートであるラグにゃんさん、いかがでしょう?
塗装なしで使えそうですか?


 KH250は、フロントフォークのトラブル、H2の模型は型取りの失敗で原型を作り直しと、人生不幸モード爆走中です。そんな私を不憫に思ってか台湾人のH3さんから、

「これでも見て、元気だせ」

とばかりに、添付ファイル付きのメールが。キレイな御姉さんでも写っているのかな?エロい御姉さんだと、もっと嬉しいな~とファイルを開くと部品取り車状態のボロいバイクの写真が。

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「なんだよ~、Z1000J系の残骸か~(ガッカリ)」

と一瞬、思いましたが、あれ?このフレーム番号、なんか変だぞ?

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KZT10R-000002?

「え!え~!!!KZT10Rいうたら、Z1100R、しかも量産2号車じゃないか!!」

一気に脳内物質がドバドバと出ました。エンジン番号もマッチングしているそうです。

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 どういう経緯で台湾のバイク店にあるのか不明ですが、通常なら一桁フレーム番号のバイクは明石のカワサキ本社やアメリカやヨーロッパのカワサキ販売会社に保存、もしくは広報施設に展示されるので、こんなケースはかなり珍しいと思います。残っている所には残っているんですね。

 残念な現状ですけど、Z1100Rなら、この状態からでもレストアしたいというショップやファンがいるんじゃないですかね?いやいや、良いモノを見せていただきました。(幸)


午前中、バイク店さんが、軽トラにてKH250の回収に来ました。百戦錬磨のカワサキ車のカスタム屋さんも実車を見て絶句。

「過去に、こういうトラブルありましたか?」

「初めて見ます。原付スクーターでは(見たこと)ありますが、あれはサスの構造が別物なんで、これとは全く違いますし…」

一応、サスの動作を確認していましたが底付きしたまま、ビクともしません。インナーフォークに曲がりや歪みはなく、原因は他にあるようです。かくして、軽トラの荷台に載せられ、ドナドナされて行きました。

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原因がわかると良いのですが。

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