GUMKA工房記

模型の企画・設計と資料同人誌の販売をやっている「GUMKAミニチュア」の備忘録を兼ねたブログです。雨が降ると電車が止まるJR武蔵野線の新松戸と南流山駅の中間辺りに事務所はあります。近所に素材や塗料が揃う模型店がありません。最近、昔からやっている本屋が閉店しました。

2009年08月

ワンフェスで、店舗時代の常連だったYさんと再会。なんと、ディーラーとして、1m越えの海底軍艦轟天号を展示販売していました。


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この轟天号、FPR製で、ディスプレイ版とRC版があり、RC版はウォータージェット推進で、本当に潜水航行可能な超絶模型。どこかの模型メーカーとのコラボではなく、完全に私費を投じた個人プロジェクトなのがスゴイ。

FRP成形は、自動車部品を手掛ける専門業者に生産を委託しているので、品質的な問題は、全くありません。個人プロジェクトながら、ちゃんと版権申請済み。最初は、どうやって申請して良いかわからず、困ったそうですが、1回やってノウハウはわかったので、次回は、もっと早く事務手続きできるだろうと言っていました。

御値段はRC版で70万円。ディスプレイ版で50万強。値段だけ聞くと、びっくりしますが、内容を考えたら、とてつもなくお買得です。そもそも、Yさんは、有名なプラモコレクターの方なのですが、どうして轟天号を?と問うと。

「道楽よ、道楽、」

う~ん、そう簡単に言えるところが、カッコいいな~。

ちなみに、会場で、ディスプレイ版が1個売れたそうです。

その、買った人もカッコいいと思います。

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写真の左が一次原型で、右がそれに手を入れた製作中の原型です。
一次原型は各コーナーが尖り過ぎていて、表面の丸みも不足していました。
まずは形状出しをしてから、細部工作に取りかかります。

右サイドカバーの内側には2ストローク車には欠かせない、
オイルタンクが収納されています。
なので、バイクのフレーム側にオイルタンクが、ややはみ出します。
完成すると見えなくなりますが、それらしく再現するつもりです。

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少し前ですが、映画「ハゲタカ」を見に行きました。
上映館も、ほとんど、なくなったので、
そろそろネタにしても良いかなと。

ストーリーは、日本の老舗自動車会社である
アカマ自動車の買収を仕掛けてくる中国政府系ファンドと、
それの阻止を依頼された、日系の鷲津ファンドの
攻防を描いた作品です。

結論から言えば、映画として良くできています。
スケール模型の新製品と同じで、
企業や政治が舞台の映画はストーリーだの、
設定だの、細部だのに凝れば、凝るほどリアルさは増す反面、
難しくなって、娯楽性やら分かり易さが減ります。

この映画は最低限の経済知識さえあれば、
ちゃんと内容が理解できるうえ、
観客が感情流入できる程度に、人物像も描かれています。
この辺はTVドラマから発展した強さでしょうか。

前半部は、テンポよく話が進行し、
ジグソーパズルのピースがピシピシと嵌るようで、
「これは、もしかしたら、傑作かもしれない」
と大いに期待が高まりました。

ところが後半は、「話を終わらせなきゃ」
との声が聞こえそうな進行で、
設定も脇の甘さが目に付きました。

パンフレットによれば、映画化の構想がまとまり、
脚本に着手したとき、リーマン・ショックがあり、
それを取り入れて、内容を軌道修正したとあったので、
それが理由かもしれません。
前半部が良く出来ていただけに残念です。

あと個人的に気になったのが、やはり後半で、
玉山鉄二さんが演じる、中国系ファンドの運用責任者、
劉一華が、派遣労働者役の高良健吾さんに、
400万円の現金を手渡そうとするものの、
断わられて、怒るシーン。

中国人のインテリにも、裕福な生まれで育ちが良いタイプと
這い上がってきた秀才タイプの二種類がおり、
当然、怒り方が違います。
玉山さんの演技は、どちらでもなく、
どう贔屓目に見ても、日本人そのものです。

劉一華は、中国残留日本人三世を騙る人物という設定なので、
こうしたのか?と思ったら、このシーンは監督の意向で、
役者さんの演技にお任せになったそうです。
話の内容としても大事なシーンなうえ、
前半部の玉山さんの劉一華が良かっただけに、
しっかりと演出・演技指導してあげて欲しかったです。

劉一華の終わり方も、「まさか、こうはしないよな?」
と思っていたとおりの陳腐なもの。
21世紀になって、バナナの皮で滑るオチの漫画を読まされたような、
ガッカリ感がたっぷりでした。

TVの「ハゲタカ」のおもしろさは、送り出し手の鳥目感にあったと思います。

「こういう悲劇ともいうべき光景を、淡々と見せてあげよう」

「救済のない悲劇もあれば、そうでない悲劇もある」

映画版の前半部は、それが感じ取れましたが、後半は、

「どーです、かわいそうでしょう?、ね?ね?、こんなの見たいんでしょう?」

という普通の日本映画で、残念でなりません。

ただ、それでも日本映画として良くできています。
できれば、内容を軌道修正する前の脚本で、
映画を作って欲しかったなとは思います。

あ、栗山千明さんは、鼻が高くて、やはりキレイです。はい。

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