GUMKA工房記

模型の企画・設計と資料同人誌の販売をやっている「GUMKAミニチュア」の備忘録を兼ねたブログです。雨が降ると電車が止まるJR武蔵野線の新松戸と南流山駅の中間辺りに事務所はあります。近所に素材や塗料が揃う模型店がありません。最近、昔からやっている本屋が閉店しました。


  海外オークションのebayに長年、探していた「モトグッチ254整備マニュアル」が出品されていました。

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 以前、ベネリ・クアトロ用は持っていたのですが、レストアに協力してくれるというバイク店にベネリ254のフレーム、エンジンと一緒にお預けしたら、店が閉店してしまい、全てが戻ってこず。

 ただ、後からわかったのですが、ベネリ・クアトロ用整備マニュアルはキャブレターの油面など、いくつかの数字が誤植で間違っていて、信じて調整すると調子が悪くなるばかりで、土壺に嵌るという呪いのアイテムだったそうで、改訂されたベネリ254整備マニュアルか、モトグッチ254整備マニュアルを入手したほうがいいとイギリスのベネリ・モトビ愛好会のメンバーから教わりました。

 しかし海外オークションで何年も探しているのに、どちらも全然、出品されず。それが、ひょっこり出品されてて、値段も決して法外ではありません。

 問題は、イタリア在住の出品者が海外発送は不可と明記していたこと。海外オークションの代行業のセカイモンでなんとかなるかと調べたら、イタリアはサービス対象外ということでダメでした。

 仕方ないので、ダメ元で出品者に「日本人でモトグッチ254のオーナーだ。ベネリ・クアトロ用整備マニュアルを持っていたが、バイク店に貸したら持ち逃げされた。いつか、レストアしたいと思っている。今、出品中のモトグッチ254整備マニュアルだが海外発送不可という条件は読んだ。敢えて相談なんだが、日本に送ってもらえないか?」と証拠写真と共にメッセージしました。


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 翌日「こんな写真を見せられたら送るしかないだろう。送料はキッチリ請求するかならな」と返事が来ました。やったぞ!

 数年前にアメリカから部品カタログは入手してあるので、これは公道復帰に向けて大きな前進です。


 iPhone 7 Plusのバッテリー容量が80% を切って、充電が半日持たなくなり「さっさとサービスに予約してバッテリー交換しろ」のメッセージが表示されたので、自分で交換しました。

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 AmazonやYahooや楽天で、交換バッテリーが工具付きのセットで売っているので、それを買いました。まずはバックアップをしてから本体を開けます。

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 次にバッテリーを取り除いて、新しいバッテリーと交換して終わり。

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 容量100%になったのでOKです。

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 iPhone 7 Plusはアップル最後のアルミ筐体の機種で、もう5年ほど使っています。最近は契約しているキャリアから「とっとっと、iPhone12か13に更新しろや」メールが、ちょくちょく届くのですが、人間がガデム大尉なので、どうも新型の強化ガラス筐体は好きになれず。
 
 2017年に香港のドラゴンモデルズの子会社だったスタジオ・ドラゴンの東京事務所がオープンするとき、私も手伝っておりまして。その際に先方から連絡用として支給されたのが、このiPhone 7 Plusでした。キャリアはauで、親会社のドラゴンモデルズが契約していた香港の通信会社と提携関係にあったからと聞きました。
 当時、個人スマホは、まだiPhone 5Sだったので、大きな画面と処理能力の速さに「新しいスマホはええのう」と感心して使ってました。

 その後、香港で人権運動が活発化し、経済が大打撃を受けた後、コロナ禍で止めを刺され、スタジオ・ドラゴンも2019年11月末に秋葉原にあった東京事務所は閉鎖。そのとき、このiPhone 7 Plusも一旦は返却したのですが、今まで会社が払っていた機種代金の残額を一括で払うなら譲るけど、どうする?と打診されまして。気に入っていたし、一般人では決して話すことができないアニメーターやイラストラーター、漫画家さんたちと通話できた思い出も沢山あったし、残金も大して高くなかったので支払って自分の物にして、今に至ります。

 せっかくバッテリー交換したのだから、もうしばらく使いますが、次は新しい機種になるのかな?


 5月上旬から急に喉の筋肉が動かなくなり、発語障害(上手に話せない)と嚥下障害(食べ物を飲み込めず、食事が大変)を患っております。

 当初、耳鼻咽喉科医院では原因は不明ながら、おそらく過労や老化、ストレスによる一時的なものではないかと診断され、十分な休養と発語リハビリを勧められました。

 幸い発語障害はリハビリの成果か、一時期よりは、かなり改善しましたが、まだ濁音(だぢづでど、ばびぶべぼ等)と、ら行(らりるれろ)の発声が上手くできません。嚥下障害のため、食事時間が、これまでの2~3倍かかるようになりました。

 いつもと違う曜日に耳鼻咽喉科医院に行ったら、たまたま週一回だけ勤務している研究医の先生で「大学病院で似た症状の患者を何人か見たことがある」とのことで、原因が脳内にできた血栓の可能性が濃厚となり、来月から大学付属病院で脳神経内科による検査と治療が始まります。

 皆さんにお願いですが、今、電話だと、かなり言葉が聞き取りにくい状態なので症状が改善するまで、問い合わせはメールかメッセンジャーでお願いいたします。

 1936年型をさらに改良したのが1941年型戦車帽です。1936年型と基本形状は同じですが、イヤホンを収納する袋が廃止され、緩衝用パッド、金具とボタンなど細部が異なります。

 1936年型戦車帽同様、「シェレマホーン(通信装置付き保護帽)」と呼ばれ、型式も「Tsh-4」のままです。

 1936年型の緩衝用パッドは動物の毛(主に馬の尻尾)を芯にして布を巻いたものでしたが、1941年型ではゴム質の角形断面の成型品になります。

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 1936年製には黒い革製と綿布製がありましたが、私は今まで1941年型戦車帽で革製を見たことがありません。おそらく、士官用ギムナスチョルカが廃止される1941年2月の制服改正で、士官用の革製戦車帽も廃止され、布製のみだったのではないかと思います。夏用と冬用があり、夏用は裏地が吸汗性のある起毛布地で冬用は動物の毛皮でした。

 私が所有している戦車帽のボタンと止め金具は金属製で、止め金具(Dリング)は打ち抜きプレス部品です。1934年型や1936年型では金属棒を曲げ加工した止め金具を使っているので、ここは戦時中に量産するために簡略化したのかもしれません。
(続)


 前回の記事の続きで、1936年型戦車帽についてですが、昨秋から義母の容体が悪くなり、補足記事を書き掛けのまま、えらく間隔が開いてしまったので、記事タイトルを変更しました。

 1936年型戦車帽はソ連初の音声通話装置が装着可能な保護帽で、それまでと区別すべく「TSh-4 シェレマホーン」という新名称が与えられました。TShは「戦車用保護帽」の意味です。使用者である戦車兵たちからは、それまでと変わらず「シェルム」と呼ばれました。

 頭部に三本の緩衝用パッドが付く基本的な形状は1934年型戦車帽に似ていますが、耳のフラップ部の内側に71-TK-1もしくは71-TK-3車載用無線機のイヤホンを収納する袋が付きました。71-TK-1と71-TK-3無線機の代表的な搭載車は以下のとおりです。

71-TK-1無線機の搭載車輛
T-38TU水陸両用軽指揮戦車、BT-5TU快速指揮戦車、BT-7TU快速指揮戦車、
T-26TU歩兵指揮戦車、T-28多砲塔中戦車、T-35多砲塔重戦車、BA-10装甲車など

71-TK-3無線機の搭載車輛
T-40水陸両用軽戦車、T-60軽戦車、T-34中戦車1940/1941年型、
KV-1重戦車1939/1940/1941年型、KV-2重戦車など


 1936年型戦車帽TSh-4(シェレマホーン)には士官用の黒革製と下士官・兵士用の布製があります。

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 1934年型戦車帽と比べると、前面の緩衝用パッドが、かなり大型化しています。
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 1934年型戦車帽では三本だった側面の緩衝用パッドが一本になります。
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 TSh-4 1936年型戦車帽の最大の特徴である側面フラップ部の内側に取り付けられた無線機のイヤホンを収納する袋です。

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 こちらは下士官・兵士用の布製のTSh-4 1936年型戦車帽。やはり前面の緩衝用パッドが目立ちます。
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 このTSh-4は一般的ではない仕様で顎バンドがなく、ボタンで締める構造になっています。
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 側面フラップ部の内側に取り付けられた無線機のイヤホンを収納する袋です。



 士官と下士官・兵士の差は戦車帽の材質だけでなく、1935年型ギムナスチョルカ(1935年型野戦服)の色も士官用は鋼鉄色と呼ばれるグレーだったのに対して下士官・兵士用はカーキ色と明確な違いがありました。

 さらに下士官と兵士は、ギムナスチョルカの上にコンビネゾーンと呼ばれる紺色のオーバーオールを着用するのに対して、士官には革製もしくは合成皮革製の黒いハーフコートが支給されました。これは戦車部隊の士官にエリート部隊の指揮官としての誇りを持たせることが目的だったと言われています。

 1941年2月の制服改正で士官用のグレーのギムナスチョルカは廃止され、下士官・兵士と同じカーキ色になります。革製ハーフコートもなくなり、将校にもコンビネゾーンが支給されることになります。  

 しかし、自分が戦前からのベテランであることを示すため、独ソ開戦後も革製戦車帽やグレーのギムナスチョルカ、革製ハーフコートを着用し続ける将校がいました。(続)


  まずは、一発死んでるイグニッションコイルの交換から始めます。使えないのは左シリンダー用のコイルですが、当然、三個全て交換になります。
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 バイクに付いていたイグニッションコイルはカワサキ純正ではなく、社外品のWAT YONG製でした。WAT YONGのイグニッションコイルは、海外オークションのe-bayや海外バイク雑誌の広告で見る割と有名な製品ですが、もともとは台湾製で、OEM供給されてWAT YONG以外にも各国の様々なブランドで売られています。

 私はEMGOブランドのコイルを入手しましたが販売店様より、あくまでポイント点火用コイルなので、CDI点火、フル・トランジスタ点火では使用できない旨、説明をいただきました。

 具体的に言えば、ポイント点火以外で使用した場合のトラブルの責任は一切持たないということです。私はアホなんで、そこを納得した上でボイヤーのフルトラシステムで使いますが、どんな結果になろうとも自己責任であることは理解しています。仮にすぐ故障しても絶対に販売店様や発売元のEMGOに文句は申しません。
 
 なので、もし貴方が、このブログ記事を真に受けて、EMGOやWAT YONGやらのイグニッションコイルをボイヤーに装着し、何らかトラブルに遭遇しても、私は一切責任は持たんし、文句も聞かんので、その辺だけは、ちゃんと理解してくださいね。
 あくまでメーカーはポイント点火用コイルとして供給してんだからね。本当に最近、変な人が増えたので敢えて言いますが「絶対に、この記事の真似はするなよ。やったからには全て自分の責任だからな」でございます。
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 台湾製イグニッションコイルですが、KH純正の金属製ホルダーより本体直径がやや細く、装着にはスペーサーが必要となります。私のKHは英国帰りなのですが、前オーナー様はスペーサーとして黒いビニールテープや養生テープを使うという荒技を決めていました。いや~痺れますね。

 コイル本体がアルミ製で固定するホルダーが金属なのは、発生する熱を効率的に逃がすためなのに、養生テープでグルグル巻きにしては熱が籠るのでアカンはずですが、これで何年も動いていたので、ある意味、凄い!でも結局、最後は一発死んだけどね。

 私は、手元にあった0.5㎜厚のアルミ板を丸めてスペーサーにしました。
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 さらに前オーナー様、本来は色分けされている点火コイルからの配線を全て黒一色でやっておりました。これも配線図どおりの青や緑や黄色のコードに戻します。
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 昔、私のバイク整備の師匠、Iさんからハーネスをリビルドする際、黒コード一色でやった人の話を聞きまして。

「…古いヤマハのバイクのレストアやっていた客が、メインハーネスの配線をやり直したは良いけど、黒一色でやって、案の定、お手上げになって泣きついてきてな」

「仕上がりを見たら電工ペンチじゃなくて普通のペンチとニッパーで作業したもんだから、ぐちゃぐちゃで、これはメインハーネスを丸々交換したほうが早いと思って部品発注したら、マイナー車だったから、当然、メーカーで廃版でさぁ」

「Z2やCB750やCB400Fourと違ってリプロ品があるはずもなく、結局、マニュアルの配線図と睨めっこして、やり直したけど、原付だから、たいした配線じゃないのに酷い目にあった」

たしか車種はジッピィ50(ヤマハ初のレジャーバイクだけど誰も知らない)だったと思いますが、似たような行動をする奴が英国にもいました。

 ちなみに黒一色でやった理由は「何色も配線用コードを買うのが面倒だし」「覚えられると思った」だったそうですが、前オーナー様も同じかな?

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